テレビドラマ『国会中継』が面白い!!

 最近のテレビは面白くない。ドラマはあまり見ない。
そんな方々に今日はとっておきのテレビドラマを紹介しようと思う。

映像紹介

ドラマ『国会中継

 このドラマには二枚目俳優も美人ヒロインも登場しない。徹底的にリアリティを追求したドラマだ。私も初めて見た時は実際の国会かと目を疑ってしまった。派手な演出やBGMも存在しないのだが、そこが返ってリアリティを引き出している。役者達のセリフを聞くまで本物と思いこんでいた程である。内容は経済危機に陥った日本を舞台にお金持ちで非常識な内閣総理大臣が繰り広げる、痛快なコメディドラマだ。現在の日本の政治家を風刺したセリフのやり取りが、そのストーリーを盛り上げている。「さすがに、本物の政治家もここまで馬鹿じゃないだろ?!」と、ツッコミを入れたくなるくらいウィットに飛んだセリフが見ている人々を笑わせてくれる。とにかくリアリティを追求した中身で、音声なしで見ているとさながら本物の国会中継を見ている気分にさせてくれる。ストーリーは、主役である内閣総理大臣が経済危機に陥った日本にお金をバラマクという、如何にもコメディドラマらしい馬鹿馬鹿しい政策を打ち出すと言った内容になっている。ドラマならではのストーリーではあるものの、その他の凝った作りや役者達の演技がその馬鹿げたストーリーをカバーしている。実際にあったら「ぞくっ」とする様な話もそのリアリティのおかげで楽しめるつくりになっている訳だ。とにもかくにもエキストラも含めて役者達の迫真の演技は圧巻である。


 主役を演じているのはお笑い芸人出身の役者さんだ。これがまた、はまり役。主人公はお金持ちで非常識という設定なのだが、それを見事に演じている。彼はお笑い芸人としてはイマイチだったのだが、このドラマで個性派俳優としての素質を開花させている。その演技力が認められてか、今は映画の撮影を行っているようである。その予告編とも言える映像がこちら。

この『やりぬく責任-自民党』という映画では一転して真面目な政治家の役に挑戦するようである。
お笑い出身の役者としては異例の「アメリカの大統領と握手を交わしたりする」など国際的な活動も勢力的に行っている。しかし、記者会見では「未曾有」を「みぞゆう」と読むというボケをかますところなど、お笑い芸人としての魂は捨てていないらしい。(相変わらず、スベッタけど)
役者としての道を進むのかお笑いに戻るのか?このドラマをきっかけに政治家を目指すという事はあるのだろうか?東国原知事の様にお笑い出身の政治家も既に存在している。決してあり得ない話ではない。そんな彼の今後の動向が気になるところではある。


 脇役やエキストラも実に見事である。エキストラと馬鹿にすることなかれ。その一人一人がまさしく役を完璧に演じている。真面目に傍聴している人、退屈そうにしている人や居眠りをしている人。それぞれが役に入り込んでいる。脇役のアドリブも魅力的だ。今までドラマで役者が舌を噛んでしまった場合、NGとして取り直しすることもあったがこのドラマではそれもない。誰しも日常的に舌を噛んでしまうことすらある筈だ。NG大賞などで、思わずセリフを間違えて笑い出してしまう役者もいる。「そんな役者は役に入りこんでいない。」と言わんとばかりに演じ続ける。これぞ役者と感じずには入られない。実際、何度もセリフを間違えて言い直しているシーンもある。それでもOKが出てしまうくらい自然で無理のない演技なのだ。


 それにしても、このドラマ実にもったいない。ゴールデンタイムで放送すれば確実に今年一番のドラマになっていたはずである。放送時間が昼間ということもあり視聴率はたしたことはない。だが、一度見ればその滑稽なセリフの虜になる筈である。
風刺があまりに強すぎたために、本物の政治家からクレームが来ないか心配になってしまう程だ。
「あのドラマは内閣総理大臣を馬鹿にし過ぎだ!」という、世間の批判もあるのだろうか?是非、ゴールデンタイムでやって欲しいと願っているのだが。『国会中継』の原作者を本物の首相が名誉棄損で訴えそう。それくらいにリアリティ溢れ、役者達の演技が素晴らしいのである。


是非、一度ご覧になっていただきたい傑作ドラマである。



余談

最近このテレビドラマを見過ぎたせいで、私は実際の内閣総理大臣が誰だか忘れてしまった。

あほあろう・・。
あほやろう・・。
あほたろう・・。
あほうたろう・・。
なんかこんな感じの名前だった気がするんだが・・。


いけね、誰だったけ?(笑)




※勢いで書いてみたが、反省をする気はない。たぶん後悔もしない。