集合知によって導かれる答えは「平均」である。
集合知とは?
集合知(Collective Intelligence)とは、多くの人による大量の情報の寄せ集めの集計のこと。
2005年以降のWeb 2.0ブームとともに注目されている。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%bd%b8%b9%e7%c3%ce
集合知を利用したサービスの代表的な例に、検索エンジンやソーシャルブックマークがある。
Webの普及により、知識の自動的な集約によって集合知を作り出すことができるようになってきている。
よく混同される言葉に群衆の叡智があるが、これは英語のWisdom of Crowdsの和訳で、元々は別の言葉である。
集合知の担い手
仮に、誰も理解できないほど素晴らしい論文があったとする。これを理解できるのは、一握りの人物でしかない場合がある。
例えば、当時のアインシュタインの相対論なんかがそれにあたるかもしれない。ところが、集合知ではこれが素晴らしいものだということは認識されることはまずないだろう。
なぜなら、集合知の多くは「平均的な頭」しか持っていないからである。
集合知の平均
集合知の全ての知能を平均すれば、当然「平均的な頭脳にしかならない」のはある意味当然と言える。つまり、多くの人間が素晴らしいと感じる文章は「平均的な頭脳」の人間にとって素晴らしいものと言える。
つまり、仮に貴殿が天才であるなら他のものの方が素晴らしく見えることもある筈である。
詰まる所
貴殿がある分野で平均を超える様な能力を持っているのであれば、集合知は役に立たない。集合知を担う個々の人物に着目するのは構わない。その中には、才ある人物もいる筈である。
仮に多くの人物が誤った考えをしていれば、集合知は誤った解答しか導けない。
例:集合知にだけ頼るのであればgoogle翻訳はいつまでも正確に翻訳できない。
平均的な人物が正確に翻訳が出来る能力を持っているのであれば、ほとんど翻訳を利用する人などいないことになる。しかし、正確に翻訳できるのは一握りの人物の筈である。*1
それを考えれば、集合知によって導かれる翻訳は平均して間違っている。と考える方が自然ではないだろうか?
結論
所詮、「集合知によって導かれる答え」=「平均的な人間の考える答え」でしかないのではないだろうか?
仮にガリレオ・ガリレイが生きた時代の集合知を考えれば、それによって導かれる答えは「地球を中心に太陽が回っている」のである。
備忘録
- 下書き最終更新日時 2008-09-26 12:26:06より
*1:できる人物の絶対数はそれなりにいるのだろうが、割合は少ないと思う。