橋下知事は政治家より弁護士に戻るべきかもしれない

橋下知事、女子高生を泣かす…意見交換でマジ反論

 大阪府橋下徹知事は23日、府の財政再建の一環で断行した私学助成削減をめぐる意見交換で女子高生らにマジで反論して、泣かせてしまった。先日、麻生太郎首相もホテル豪遊に関する女性記者の質問にマジ切れしたばかりだが、最近の日本のリーダーたちは余裕がないのか…。

 府庁内での意見交換会橋下知事は、男女12人の生徒を前に、冒頭から「僕も反論します」と本気モード。母子家庭の私立高男子生徒が、助成削減による不安を訴えると、「いいものを選べば、いい値段がかかる」とやり返した。

 生徒「公立に行ける人数は限られている」

 知事「保護されるのは義務教育まで。高校からは壁が始まる」

 生徒「そこで倒れた子はどうなる」

 知事「最後は生活保護がある」

 過熱するバトル。知事が「高校は誰でも入れる仕組みになっていない」と畳み掛けると、女子生徒数人が「そんな簡単に言わないで」と泣きだす場面も。

 知事は「私学助成はゼロにしていない」と理解を求めたが、女子高生の1人は会終了後、「思いが全然伝わらず、悔しい」とうつむいていた。

http://www.zakzak.co.jp/top/200810/t2008102403_all.html


※これについての私のちょっとした感想。

「正論=正解」とは限らないのが政治家である。

正論が正しく評価されるのは、弁護士の世界である。政治の世界で最も重要なことは「如何に市民なり国民なりを納得させられるか?」にあるというのが私の考えだ。ここでの場合は府民になるわけだが。


仮に橋本知事の言う「本気モード」がこれであるならば、それは弁護士としての「本気モード」ではあるまいか?
正論が正しいとは限らないのが政治の世界であると私は思う。

 生徒「そこで倒れた子はどうなる」
 知事「最後は生活保護がある」


とあるが、おそらく倒れた子の中には「別の都道府県に行く」という選択肢を選ぶ人間もいるだろう。府民全体の数が激減してしまう可能性を考えたことはあるのだろうか。「泣く」女の子もどうかと思うが、反論して泣かしてしまう知事もどうかと私は思う。少なからずこの会に参加した人は政治に何らかの興味を持っている人間だ。その女性をやる気にさせることはできなかったのだろうか?


この意見交換を見た高校生は果たして、頑張って勉強しようと思いなおすのであろうか?教育は何も学校と言う現場だけの問題ではない。
私が仮に高校生ならば、勉強する気をなくしそうな言葉であった。受験を控えた高校生に必要なのは、危機感なのだろうか?既に危機感を感じている。それが自己責任であると思っている学生がどれほどいるのか?欲しいのは、思いきって挑戦できる安堵感ではなかろうか?16歳はまだ若い。思い切って挑戦することもまた一つの勉強である。
橋本知事の言葉を聞いて勉強する気を失くす生徒がいないことを願う。
また同時に挑戦意欲を失う学生が減らないことを祈る。


正論を振りかざすだけであれば所詮は弁護士に過ぎないのではないだろうか。