「あらたにす」の第一印象

「あらたにす」というサービスが開始された。
朝日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」の新聞社が記事の読み比べができることを売りにしたサービスだ。
以下、率直な第一印象。

1.記事のランク付け
新聞の記事で気になることは同様の出来事に対して他の新聞社はどのような位置づけにあるかだ。例えば朝日新聞で一面のトップに掲載された記事は日経新聞でどれくらい重要だと考えているかということ。一つのマスメディアが騒ぎ立てているだけであるのか、それとも全社騒いでいるのか。それにより出来事に関する関心度の一つのバロメータになると考えられる。



2.同一出来事に対する新聞社の立ち位置
各新聞社の記者がどのような立ち位置にあるか。同一出来事に関する比較ができなければ、並べて表示する必要はない。新聞社のサイトのニュースを眺めて「他のところではどのように書かれているのだろうか?」と感じることはないだろうか?それを互いにリンクできなければただカラムが3つに増えただけであり見にくいだけであるように思われる。注目テーマというものは存在するが、ブラウザを三つ立ち上げてそれぞれで検索をすれば済む話である。



3.新聞社同士のコミュニティ
合同でサービスを行うにしてはそれぞれが独立しすぎている。新聞社がそれぞれに記事を出し傍観者なる案内人と呼ばれるブロガーが記事を書く。すべてが独立した機構で動作しすぎている。記者同士の意見の交換、案内人と記者の討論、新聞社としてのそれぞれの理念をぶつけ合ってこそ合同で行う価値があると考える。



4.各新聞社合同の巨大なリンクジュースを作ろうという策略が見えすぎる
どの記事をクリックしても各新聞社がそれぞれ持っているページにリンクが飛ぶようになっている。お金の匂いがぷんぷんする。自社サイトへの呼び込みサイトにしか見えない。もっとオリジナルコンテンツがあってしかるべきだ。


以上私が感じた「あらたにす」について。
まだ積極的に利用しようとは言いづらいのが現状である。今後に期待。